プロが教える「良いホームページ」の作り方|デザイン・構成・機能で押さえるべき10の原則

デザイン・構成・機能で押さえるべき
良いホームページの作り方 10の原則

このようなお悩み、
ありませんか?

  • 「良いホームページ」の定義がわからず、何から手をつければいいか不明瞭だ。
  • 自社で作るべきか、プロに依頼すべきか、判断基準が欲しい。
  • デザインや構成のセオリーがわからず、成果の出るサイトが作れるか不安だ。
  • 制作会社との打ち合わせで、専門用語についていけるか心配だ。

企業の顔とも言えるホームページ。その重要性は誰もが認識している一方で、「一体、何から手をつければ良いのか」「そもそも『良いホームページ』とは何なのか?」といった根本的な問いに直面している担当者様は少なくありません。

デザインの良いサイト、情報が豊富なサイト、動きが面白いサイト…世の中には多種多様なホームページが存在しますが、それらが必ずしも「良いホームページ」であるとは限りません。間違った方向に時間とコストを投下し、成果に繋からないホームページを運用し続けることは、企業にとって大きな損失です。

本記事では、数々の企業ホームページ制作に携わってきたプロの視点から、「良いホームページ」を定義し、その作り方を【デザイン】【構成】【機能】の3つの側面から、10の原則として体系的に解説します。自社で制作を検討している企業様も、制作会社への依頼を迷っている企業様も、この記事を最後まで読めば、成果を出すためのホームページ制作における明確な指針と具体的なアクションプランを得られることをお約束します。

そもそも「良いホームページ」とは?
定義と条件

評判の良いサイトに共通するポイント

まず、すべての土台となる「良いホームページ」の定義から始めましょう。見た目が美しい、技術的に高度である、といった点は要素の一つに過ぎません。本質は、そのホームページが「設定された目的を達成できるか」という一点に尽きます。

良いホームページの条件|評判の良いサイトに共通するポイント

成果を出し続けている「良いホームページ」には、業界や規模を問わず共通する条件が存在します。

  1. 目的が明確であること: 「新規顧客を獲得したい」「ブランドイメージを向上させたい」「採用応募を増やしたい」など、ホームページの存在理由が明確に定義されています。
  2. ターゲットが明確であること: 誰に、何を伝えたいのかが具体的です。ターゲットユーザーのニーズや課題を深く理解し、その答えとなるコンテンツを提供しています。
  3. 情報設計(IA)が優れていること: ユーザーが必要な情報に迷わずたどり着けるよう、サイト全体の構造が論理的に整理されています。
  4. ユーザー体験(UX)が考慮されていること: 表示速度が速い、操作が直感的であるなど、ユーザーがストレスなく快適に利用できる設計になっています。
  5. デザインがブランドを体現していること: 企業の価値観や世界観がデザインに反映されており、ターゲットユーザーに好感と信頼を与えます。
  6. SEO(検索エンジン最適化)が適切であること: ユーザーが情報を探す際に、検索結果の上位に表示されるための基本的な対策が施されています。
  7. 継続的に更新・改善されていること: 一度作って終わりではなく、データ分析に基づいて定期的にコンテンツの追加や改善が行われています。

これらの条件を満たすことで、ホームページは単なる情報の置き場から、ビジネスを成長させる強力なエンジンへと進化します。

良いホームページと悪いホームページの違い

「良いホームページ」と「悪いホームページ」の違いは、一言で言えば「ユーザー中心」か「作り手中心」かという視点の違いにあります。

比較項目 良いホームページ(ユーザー中心) 悪いホームページ(作り手中心)
目的 ユーザーの課題解決と、その先にある自社の目的達成 伝えたい情報を一方的に発信する(自己満足)
情報 ユーザーが求める情報が、分かりやすく整理されている 専門用語が多く、社内でしか通用しない情報が並ぶ
デザイン ターゲットユーザーが好む、使いやすいデザイン 流行や担当者の好みだけで作られたデザイン
機能 ユーザーの利便性を高めるための機能が実装されている 不要なアニメーションなど、自己満足の機能が多い
運用 データに基づき、ユーザーのために継続的に改善する 一度作ったら放置されている

【目的別】良いホームページの例

ホームページの「目的」によって、評価されるポイントは異なります。ここでは代表的な3つの目的別に「良いホームページ」の例を考察します。

  • コーポレートサイト: 企業の信頼性やブランドイメージ向上が主目的。企業の理念、事業内容、IR情報、サステナビリティへの取り組みなどが分かりやすく、かつ一貫したデザインで表現されているサイトは「良い」と言えます。訪問者に安心感と信頼感を与えることが重要です。
  • サービスサイト・ECサイト: 商品購入や問い合わせの獲得(コンバージョン)が目的。商品の魅力が瞬時に伝わる写真や説明、迷わない購入プロセス、安心できる決済システムなど、ユーザーの購買意欲を高め、スムーズなアクションを促す設計が求められます。
  • 採用サイト: 企業の魅力を伝え、優秀な人材からの応募を増やすことが目的。仕事内容や企業文化だけでなく、「ここで働きたい」と思わせる社員の生き生きとした表情やストーリー、キャリアパスなどが具体的に示されているサイトが効果的です。

作成前に知っておきたい
基礎知識

具体的な作り方の話に入る前に、最低限知っておくべき基本的な知識を整理しておきましょう。ここでの理解が、後々の制作会社とのコミュニケーションや、ご自身での判断をスムーズにします。

ホームページ、Webサイト、Webページの違いとは?

日常的に混同されがちなこれらの言葉ですが、制作者との会話では正確な理解が求められます。

  • Webページ: ブラウザで表示される「1枚のページ」のことです。今あなたが見ているこのページも、1つのWebページです。
  • Webサイト: 複数のWebページが集まって構成される「サイト全体」のことです。「〇〇株式会社の公式サイト」などがこれにあたります。
  • ホームページ: 本来は、Webサイトの「トップページ(玄関)」のことでしたが、現在では「Webサイト」とほぼ同義で使われることが一般的です。

家全体を「Webサイト」、家の中の各部屋を「Webページ」、そして家の玄関を「ホームページ」とイメージすると分かりやすいでしょう。

ホームページを作成するメリット・デメリット

そもそも、自社に本当にホームページが必要なのか。その判断のために、メリットとデメリットを客観的に把握しておくことが重要です。

【メリット】

  • 信頼性の向上: 現代において、公式ホームページは企業の「名刺」代わりです。しっかりとしたホームページがあるだけで、顧客や取引先、求職者からの信頼度が格段に向上します。
  • 24時間365日の営業ツール: 優秀な営業担当者として、ホームページは時間や場所を問わず、自社の情報や魅力を発信し続けてくれます。
  • 新規顧客の獲得: SEO対策やWeb広告と連携することで、これまで接点のなかった潜在顧客にアプローチし、新たなビジネスチャンスを創出できます。
  • 情報発信の自由度: SNSとは異なり、デザインやコンテンツの制約なく、自社の伝えたい情報を最適な形で発信できます。

【デメリット】

  • 制作・運用コスト: 専門的な知識が必要なため、制作には初期費用がかかります。また、サーバー代やドメイン代、更新作業などのランニングコストも発生します。
  • 維持管理の手間: 常に情報を最新の状態に保ち、セキュリティ対策を講じるなど、継続的な運用管理が必要です。
  • 成果が出るまでに時間がかかる: 特にSEO対策による集客は、効果を実感できるまでに数ヶ月から1年以上かかる場合もあります。

これらのメリット・デメリットを天秤にかけ、自社の事業戦略におけるホームページの位置づけを明確にすることが、成功への第一歩となります。

【デザイン編】
見やすい・センスの良いホームページの作り方

見やすい・センスの良いホームページのデザイン

ホームページの第一印象を決定づける「デザイン」。ユーザーがサイトに留まるか、すぐに離脱してしまうかを左右する重要な要素です。ここでは、成果に繋がるデザインの原則を解説します。

見やすいホームページデザインの原則

「見やすさ」は、デザインにおける最も基本的な要件です。以下の原則を押さえるだけで、ユーザーにとって格段に分かりやすいサイトになります。

  • 統一感(一貫性): サイト全体でフォント、配色、レイアウトのルールを統一します。これにより、ユーザーはどこに何があるかを学習しやすくなり、安心してサイトを回遊できます。
  • 十分な余白: 文字や画像の周りに適切な余白を設けることで、圧迫感がなくなり、コンテンツが読みやすくなります。余白は情報を整理し、視線を誘導する効果もあります。
  • コントラスト: 背景色と文字色の明度差を十分にとることで、視認性が向上します。特に高齢者や視覚に障がいのある方への配慮(アクセシビリティ)の観点からも重要です。
  • 情報の階層化: 見出しの大きさや太さを変えたり、箇条書きや枠線を使ったりして、情報の重要度を視覚的に伝えます。どこが一番重要で、どこが補足情報なのかが一目で分かります。

おしゃれでかっこいいホームページを作るためのポイント

「見やすさ」の土台の上に、「おしゃれ」「かっこいい」といった付加価値を与えるための具体的なポイントをご紹介します。

  • 高品質な写真・イラストの活用: プロが撮影した高解像度の写真や、ブランドイメージに合った質の高いイラストは、サイト全体のクオリティを劇的に向上させます。
  • フォントの選定: フォントはサイトの「声」です。伝えたいブランドイメージ(例:信頼感なら明朝体、親しみやすさならゴシック体)に合わせて慎重に選びましょう。
  • 計算された配色: ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3色を基本に、色彩理論に基づいて配色を決定します。色が与える心理的影響も考慮すると、より効果的です。
  • 視線誘導の設計: 人間の視線が自然と動くパターン(Z型、F型など)を意識して、見てほしい情報(例:お問い合わせボタン)を配置することで、ユーザーのアクションを効果的に促せます。

企業のブランドイメージを高めるデザイン事例

デザインが、いかに企業のブランド価値を高めるか。成功している企業のサイトは、その優れたお手本です。

例えば、革新的な製品を扱うテクノロジー企業であれば、ミニマルで洗練されたデザイン、大胆なタイポグラフィ、未来的なビジュアルを用いることで「先進性」や「技術力」を表現します。 一方、オーガニック食品を扱う企業であれば、アースカラーを基調とし、手書き風のフォントや自然光あふれる写真を用いることで、「安心・安全」「自然との共生」といったブランドイメージをユーザーに伝えます。

このように、デザインは単なる飾りではなく、企業の理念や価値をユーザーに伝える強力なコミュニケーションツールなのです。

【構成・機能編】
ユーザーが満足するホームページの作り方

優れたデザインも、それを支える論理的な構成と便利な機能がなければ、その価値を十分に発揮できません。ここでは、ユーザー満足度を最大化するためのサイト内部の設計について解説します。

会社のホームページに必要な項目一覧

企業のホームページとして信頼を得るために、最低限設置すべき必須のページ(コンテンツ)があります。

  • トップページ: サイトの顔。誰に、何を、提供するサイトなのかが一目でわかる必要があります。
  • 会社概要: 企業の基本情報(社名、所在地、設立年月日、役員など)。信頼性の根幹です。
  • 事業内容・サービス紹介: 具体的に何をしている会社なのかを分かりやすく説明します。
  • 実績・事例紹介: 顧客の課題をどう解決したかを示す、最も説得力のあるコンテンツです。
  • お知らせ・ブログ: 企業の最新情報や専門的な知見を発信する場で、SEO対策にも有効です。
  • 採用情報: 企業の成長に不可欠な人材を募集するためのページです。
  • お問い合わせフォーム: ユーザーからの連絡を受け付ける窓口です。
  • プライバシーポリシー: 個人情報の取り扱い方針を示す、法律上も必須のページです。

これらの項目を、ユーザーが迷わないようにグローバルナビゲーション(サイト上部のメニュー)などに分かりやすく配置することが重要です。

あると便利な「ホームページに欲しい機能」

必須項目に加え、目的達成やユーザーの利便性向上に繋がる便利な機能も検討しましょう。

  • 常時SSL化(https://~): 通信を暗号化するセキュリティ対策。今や必須の機能であり、Googleの評価にも影響します。
  • CMS(コンテンツ管理システム): 専門知識がなくても、ブログやお知らせなどを簡単に更新できるシステム。WordPressが代表的です。
  • アクセス解析ツール連携: Googleアナリティクスなどを導入し、ユーザーの動向を分析することで、サイト改善のヒントを得られます。
  • よくある質問(FAQ): ユーザーが自己解決できる場を提供し、問い合わせ対応の工数を削減します。
  • サイト内検索: 情報量が多いサイトで、ユーザーが必要な情報へ素早くアクセスできるよう支援します。

これらの機能を戦略的に導入することで、ホームページの価値はさらに高まります。

【必須対応】PCとスマホの表示切替(レスポンシブデザイン)

現代において、ホームページへのアクセスの半数以上はスマートフォンからです。PCでしか見やすい表示ができないホームページは、機会損失が大きいだけでなく、Googleからの評価も低下します。

レスポンシブデザインとは、閲覧しているデバイス(PC、タブレット、スマホ)の画面サイズに応じて、レイアウトやデザインが自動的に最適化される設計のことです。

この対応はもはや「あると便利」な機能ではなく、「なければならない必須要件」です。制作会社に依頼する際は、レスポンシブ対応が含まれているかを必ず確認しましょう。

【実践編】初心者向け|
ホームページの具体的な作成方法と比較

理論を理解したところで、いよいよ具体的な作成方法です。大きく分けて「自分で作る」か「プロに依頼するか」の2つの選択肢があります。それぞれの特徴を比較し、自社に最適な方法を見つけましょう。

自分で作成(自作)vs プロに依頼|それぞれの流れと費用相場

比較項目 自分で作成(自作) プロ(制作会社)に依頼
費用 安価(サーバー・ドメイン代のみも可) 高価(数十万~数百万円)
時間 非常に時間がかかる(学習コスト含む) 短期間で完成(自社は情報提供に集中)
品質 デザインや機能に限界があり、素人感が出やすい プロ品質。戦略的な設計が期待できる
自由度 知識があれば非常に高い 基本的に依頼内容の範囲内
サポート なし(すべて自己責任) 制作後の運用・保守サポートがある

【依頼する場合の流れ】

  1. RFP(提案依頼書)の作成
  2. 制作会社の選定・見積もり
  3. ヒアリング・契約
  4. 設計(ワイヤーフレーム作成)
  5. デザイン制作
  6. 実装(コーディング・開発)
  7. テスト・公開
  8. 運用・保守

【費用相場】

  • 小規模なコーポレートサイト: 30万~100万円
  • CMS導入・中規模サイト: 100万~300万円
  • 大規模サイト・ECサイト: 300万円~

予算と時間、そしてホームページに求める品質を総合的に判断し、最適な選択をすることが重要です。

無料のホームページ作成方法

「まずはコストをかけずに試したい」という企業様向けに、無料で始められる作成ツールも存在します。

代表的なサービスとしては、「Wix」「ペライチ」「Jimdo」などが挙げられます。

【メリット】

  • 初期費用・月額費用が無料から始められる。
  • 専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で作成できる。

【デメリット】

  • 独自ドメインが使えない、広告が表示されるなど、無料プランには機能制限が多い。
  • デザインのテンプレートが決まっており、自由度が低い。
  • SEO対策に限界がある場合が多い。

小規模な店舗の紹介ページや、期間限定のイベントページなど、用途を限定すれば有効な選択肢となり得ます。

本格的なホームページ作成ソフト

無料ツールよりも高い自由度と専門性を求める場合、以下のようなソフトウェアが使用されます。

  • WordPress: 世界で最も利用されているCMS。豊富なテーマ(デザインテンプレート)とプラグイン(拡張機能)により、ブログから大規模なECサイトまで柔軟に構築可能です。一定の学習コストは必要ですが、コストパフォーマンスは非常に高いです。
  • Adobe Dreamweaver / Visual Studio Codeなど: HTMLやCSSといった言語を直接記述して作成するためのソフトウェア(エディタ)。デザインや機能を完全にオリジナルで作り込むことができますが、専門的なプログラミング知識が必須です。

自社にWeb担当者がいる、またはこれから育成していく方針であれば、WordPressから挑戦するのが現実的な選択肢となるでしょう。

ホームページの作り方を学ぶ|初心者におすすめの本とHTMLの基礎

もしご自身で本格的な制作に挑戦する場合、体系的な学習が不可欠です。

  • オンライン学習サイト: 「Progate」「ドットインストール」など、ゲーム感覚でHTML/CSSの基礎から学べるサービスが人気です。
  • 書籍: 「1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座」などの定番書籍は、手元に置いておくと辞書代わりにもなり便利です。

まずはHTML(サイトの骨格を作る言語)とCSS(サイトの見た目を装飾する言語)の基本を学ぶことから始めましょう。この2つを理解するだけで、無料ツールのカスタマイズなどにも応用が利くようになります。

制作の流れ

ヒアリング

1. ヒアリング

提案・契約

2. 提案・ご契約

設計・制作

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納品・運用

4. 納品・運用

制作実績

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ホームページ制作は、単に「作る」ことがゴールではありません。作ったホームページをいかに活用し、ビジネスの成果に結びつけていくか、という「運用」の視点が最も重要です。まずは自社の「目的」と「ターゲット」を明確に定義することから始めてみてください。それが、成果の出る「良いホームページ」作りへの最短ルートです。