企業ホームページをWordPressで自作する全知識
メリット・デメリットとプロが教える注意点
コストを抑えつつ、自社で高品質な公式サイトを構築するための完全ガイド。サーバー契約からデザイン、運用まで、専門家が徹底解説します。
「自社の公式ホームページを立ち上げたいが、コストは最小限に抑えたい」「WordPressは無料だと聞いたが、本当に一切費用はかからないのか?」多くの企業担当者様や個人事業主の方が、Webサイト構築の初期段階でこのような疑問に直面します。
結論から申し上げます。WordPressを正しく理解し、計画的に手順を踏めば、専門知識のないご担当者様でも、プロレベルの企業ホームページを自作することは十分に可能です。そして、それは外部に委託する場合と比較して、コスト面だけでなく、将来的な事業展開においても計り知れないメリットをもたらします。
本記事では、Web制作のプロフェッショナルとして、WordPressでホームページを作成する際の費用の全体像、レンタルサーバーの無料お試し期間を最大限に活用する戦略、そして初心者が陥りがちな落とし穴まで、網羅的に解説します。この記事を読めば、あなたのビジネスに最適な形で、賢く、そして無駄なくWordPressを始めるための具体的な知識がすべて手に入ります。
こんなお悩みはありませんか?
- WordPressは無料と聞いたけど、結局いくらかかるの?
- サーバーとかドメインとか、専門用語が難しくて不安…
- 無料テーマってたくさんあるけど、どれを選べばいいか分からない。
- 自分で作ってみたけど、デザインが素人っぽくなってしまう。
- トラブルが起きた時にどうすればいいか分からない。
そもそもWordPressは本当に無料で始められる?
料金の全体像を解説
WordPressでのサイト構築を検討する上で、最も重要なのが費用に関する正確な知識です。「無料」という言葉の裏に隠された、必須コストの全体像を把握しましょう。
WordPress本体は無料!
でも実は「サーバー代」と「ドメイン代」がかかる
まず理解すべきは、WordPressというソフトウェア自体はオープンソースであり、誰でも無料でダウンロード・利用できるという点です。しかし、WordPressで作成したホームページをインターネット上に公開するためには、以下の2つの要素が不可欠であり、これらに通常コストが発生します。
- サーバー(土地): 作成したホームページのデータを保管しておく場所です。24時間365日稼働し、世界中からのアクセスに応答します。このサーバーを借りるための費用が「レンタルサーバー代」です。
- ドメイン(住所): 「https://example.com」のような、インターネット上のホームページの住所です。この独自の住所を取得・維持するための費用が「ドメイン代」です。
つまり、WordPressは「無料の高性能な家」のようなもので、それを建てるための「土地(サーバー)」と「住所(ドメイン)」には費用がかかる、とイメージすると分かりやすいでしょう。
朗報!レンタルサーバーの「無料お試し期間」を賢く活用する方法
多くの主要なレンタルサーバー会社(エックスサーバー、ConoHa WINGなど)は、10日間〜30日間程度の「無料お試し期間」を設けています。これは、本格的な契約の前に、サーバーの性能や管理画面の使いやすさをリスクなく試せる絶好の機会です。
この期間を活用すれば、サーバー代を一切支払うことなく、WordPressのインストールから基本的なサイト構築までをすべて体験できます。まずはこのお試し期間でサイトの土台を作り、「これなら続けられそうだ」と判断した時点で本契約に移行するのが、最も賢明なスタート方法です。
完全に無料で使える「wordpress.com」と「wordpress.org」の決定的な違い
初心者が混乱しやすいのが、「wordpress.com」と「wordpress.org」の違いです。私たちが一般的に「WordPressでサイトを作る」と言う場合、それは「wordpress.org」を指します。
- wordpress.org(インストール型):
特徴: ソフトウェアを自身でレンタルサーバーにインストールして利用する形式。自由度が非常に高く、デザイン(テーマ)や機能(プラグイン)を無制限にカスタマイズできます。本記事で解説するのは、すべてこちらです。
費用: ソフトウェアは無料。サーバー代・ドメイン代が別途必要。 - wordpress.com(レンタルサービス型):
特徴: アメーバブログのようなブログサービスの一つ。アカウントを登録するだけで始められますが、無料プランでは多くの機能制限(独自ドメイン不可、プラグイン導入不可、広告表示など)があります。
費用: 限定的な無料プランあり。機能を追加するには有料プランへのアップグレードが必要。
ビジネス利用を前提とするならば、将来的な拡張性と資産価値の観点から、「wordpress.org」を選択することが絶対的な推奨です。
【初心者向け】WordPressホームページの作り方5ステップ
それでは、レンタルサーバーの無料お試し期間を活用した、具体的なホームページ開設手順を5つのステップで解説します。
Step1: レンタルサーバーの無料お試しに申し込む
まずは、信頼できるレンタルサーバー会社を選びます。国内では「エックスサーバー」や「ConoHa WING」などが、表示速度、安定性、サポート体制の面で高い評価を得ています。公式サイトにアクセスし、「無料お試し」の申し込みフォームから必要な情報を入力します。この時点ではクレジットカード情報の入力が不要な場合も多く、安心して試すことができます。
Step2: WordPressを簡単インストール
現在のレンタルサーバーには、ほぼ必ず「WordPress簡単インストール」機能が備わっています。管理画面にログインし、指示に従ってサイト名やユーザー名、パスワードなどを入力するだけで、数クリック、わずか数分でWordPressのインストールが完了します。専門的な知識は一切不要です。
Step3: 最初にやるべき3つの初期設定(パーマリンクなど)
インストールが完了したら、WordPressの管理画面(ダッシュボード)にログインします。最初に行うべきは初期設定です。特に重要なのが「パーマリンク設定」です。これは記事ページのURL構造を決める設定で、「設定」→「パーマリンク設定」から「投稿名」を選択しておくことを強く推奨します。これにより、シンプルでSEOに有利なURL構造になります。
Step4: 無料テーマを選んでインストール
次に、ホームページのデザインを決定する「テーマ」をインストールします。「外観」→「テーマ」→「新規追加」と進むと、世界中の開発者が作成した数千もの無料テーマが表示されます。気に入ったデザインのテーマにカーソルを合わせ、「インストール」→「有効化」をクリックするだけで、サイト全体のデザインが一瞬で切り替わります。
Step5: ページの作成と編集の基本
いよいよコンテンツの作成です。企業のホームページであれば、まずは「会社概要」「事業内容」「お問い合わせ」といった固定ページを作成します。「固定ページ」→「新規追加」から、ワープロソフトのような直感的なエディタ画面で文章や画像を追加していきます。基本的な操作はすぐに慣れることができるでしょう。
デザインの鍵!
無料でおしゃれなWordPressテーマの選び方
無料テーマは数多く存在しますが、品質は玉石混淆です。ビジネス利用に耐えうる、高品質な無料テーマを選ぶためのポイントを解説します。
日本語対応で安心!
初心者におすすめの無料テーマ(Cocoonなど)
海外製のテーマはデザイン性に優れているものが多いですが、設定項目が英語であったり、日本語表示が崩れたりすることがあります。初心者が最初に選ぶなら、日本語環境での利用が前提とされている国産テーマが圧倒的におすすめです。特に「Cocoon」は、無料でありながら有料テーマ並みの豊富な機能とSEO対策が施されており、利用者も多いため情報を見つけやすいという大きなメリットがあります。
企業サイト・法人向けにおすすめの無料テーマ3選
企業の公式サイトとして重要なのは「信頼感」「清潔感」「情報の見やすさ」です。これらの要件を満たす、ビジネス向けの人気無料テーマを3つご紹介します。
- Lightning: シンプルでカスタマイズしやすく、ビジネスサイトに必要な基本機能を網羅した定番テーマです。
- Business Press: 企業サイト向けの構成があらかじめ用意されており、コンテンツを入れ替えるだけでプロフェッショナルなサイトが完成します。
- Katawara: スタイリッシュで現代的なデザインが特徴。サービス業やクリエイティブ系の企業におすすめです。
個人ブログ・趣味サイトで人気の無料おしゃれテーマ
個人のブログやポートフォリオサイトでは、デザイン性や個性を表現することが重要になります。写真やイラストを美しく見せる、おしゃれな無料テーマが人気です。
- Blocksy: 非常に軽量で高速。ブロックエディタとの親和性が高く、直感的なカスタマイズが可能です。
- Neve: モバイル表示の速さに定評があり、スマートフォンからのアクセスが多いブログに最適です。
カスタマイズしやすい無料テーマの見極め方
将来的にデザインを細かく調整したくなった時のために、カスタマイズ性の高いテーマを選んでおくと安心です。見極めるポイントは、「カスタマイザー」機能の豊富さです。テーマをインストールする前に公式サイトのデモページを確認し、色やレイアウト、フォントなどを管理画面からどれだけ柔軟に変更できるかをチェックしましょう。
WordPressで作られた素敵なホームページ事例集
これもWordPress?
有名企業サイトの導入事例
意外に思われるかもしれませんが、多くの大企業の公式サイトやメディアサイトがWordPressで構築・運営されています。例えば、クックパッド株式会社のコーポレートサイトや、Webメディアの「LIGブログ」などが有名です。これらは高度にカスタマイズされていますが、その基盤は私たちも無料で使えるWordPressなのです。
参考になる!
個人ブログ・フリーランスのポートフォリオサイト例
個人のブログやフリーランスのWebデザイナー、フォトグラファーのポートフォリオサイトには、WordPressのテンプレートを活かした美しい事例が無数に存在します。「WordPress 個人ブログ 人気」「フリーランス ホームページ 例」などで検索すると、デザインやコンテンツ構成の参考になるサイトがたくさん見つかります。
同人サイト・ファンサイトでのWordPress活用例
イラストや小説、イベント情報などを発信する同人サイトやファンサイトのプラットフォームとしてもWordPressは非常に人気があります。ブログ形式での活動報告や、ギャラリープラグインを使った作品展示、イベントカレンダーの設置など、多岐にわたる情報発信を一つのサイトで完結できます。
WordPressで作られたサイトの見分け方って?
Webサイトのソースコードを見るのが最も確実な方法です。ブラウザでページのソースを表示(WindowsならCtrl+U、MacならCmd+Opt+U)し、「wp-content」や「wp-includes」といった文字列が見つかれば、そのサイトはWordPressで作られています。
WordPress初心者が挫折するポイントと解決策
「難しくてさっぱりわからない…」と感じた時の対処法
最初に多機能さに圧倒されてしまうのは、誰もが通る道です。大切なのは、一度にすべてを理解しようとしないこと。まずは「固定ページを1つ作って公開する」「ブログを1記事投稿してみる」といった小さな目標を設定し、それをクリアしていくことで、徐々に操作に慣れていくことができます。また、WordPressは世界で最も利用されているため、検索すれば大抵の問題の解決策が見つかります。
「時代遅れ」「やめた方がいい」という噂は本当?
これは明確に誤りです。世界のWebサイトの40%以上がWordPressで構築されているという事実が、その信頼性と将来性を何よりも雄弁に物語っています。定期的なアップデートで常に最新のWeb技術に対応しており、セキュリティも強化され続けています。「時代遅れ」どころか、今なお最もアクティブに進化を続けるプラットフォームの一つです。
ホームページ作成ソフトとの比較|
WordPressのメリット・デメリット
WixやJimdoといったホームページ作成ソフトと比較した場合、WordPressには以下のようなメリット・デメリットがあります。
- メリット:
- 圧倒的なカスタマイズの自由度(デザイン、機能)
- SEOに強い構造と、それを強化する豊富なプラグイン
- コンテンツがすべて自分の資産になる(プラットフォームに依存しない)
- デメリット:
- サーバーやドメインの契約・管理を自分で行う必要がある
- セキュリティ対策(アップデートなど)は自己責任
ビジネスを長期的に成長させていく上では、デメリットを補って余りあるメリットがあると言えるでしょう。
よくある質問 (FAQ)
WordPressの編集画面はどこにありますか?
WordPressをインストールしたサイトのURLの末尾に「/wp-admin」を追加してアクセスすると、ログイン画面が表示されます。インストール時に設定したユーザー名とパスワードでログインすると、管理画面(ダッシュボード)に入ることができます。
テンプレートやテーマは後から変更できますか?
はい、いつでも自由に変更可能です。「外観」→「テーマ」から新しいテーマをインストールして有効化するだけで、サイトのデザインを一新できます。ただし、テーマによっては設定項目が異なるため、多少の表示崩れや再設定が必要になる場合があります。
個人事業主向けのサンプルサイトはありますか?
「個人事業主 ホームページ サンプル」や「士業 WordPress テーマ」などで検索すると、多くのデザイン例やテンプレートが見つかります。特に、自身のサービス内容、料金、実績(ポートフォリオ)、お客様の声、お問い合わせフォームといった要素を盛り込んだ構成は、多くの個人事業主の方に共通する効果的な型と言えます。
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